kinakoの便所の落書き

飛行機、旅行、モバイルの話が中心。飛行機やホテルはあくまで手段であって目的ではないというスタンスで旅行したいんだけどコロナのせいでめちゃくちゃ。2~4日に1回のペースで更新(体調不良のため更新滞ることあり)。記事の中身は記載時点での情報です。JL-JMXと Marriott-Gold, accor-Silver,IHG-DIAAMB, Hyatt-Discoverist。訪問国数:23ヶ国25地域

個人的2018年の10大ニュース

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そろそろ今年も終わっちゃうらしいので、簡単に振り返ってみる。個人的な話から世界的な話まで。画像はあんま関係ないっす。

 

 


2018年は公共交通機関の安全性に不安が残る年だった


今年は事故や事件が多くあった。

1.新幹線での殺傷沙汰

www.sankei.com

新幹線で男が暴れてお亡くなりになった方もいた事件。こういったことがあるたびに湧き上がるのが保安検査の話。
JR東海的には保安検査なんて無理やろ!ってのと、鉄の皆様からもそうだそうだとの大合唱。本当にそうかな????

個人的には新幹線の保安検査は全数検査である必要はないと思う(あくまでも抑止力としての保安検査で十分、という考え)。
現実的に全数検査は難しいしね。

よくある保安検査無理論としては

  • スペースがない
  • 乗り遅れる
  • 対象者が多すぎる
  • 検査する人がいない
  • 通勤電車はどうすんの

あたり。

  • スペースはどうするか?→なんなら車内でもいいのでは?喫煙ルームをつぶせばいいよね
  • 乗り遅れる→それ安全より大事ですか?
  • 対象者が多すぎる→全数は無理だからランダムでいいんじゃないかね
  • 人がいない→まあこれは運賃に跳ね返ってくるとは思う
  • 通勤電車はどうすんの→まあこれはどうしようもないので、駅で職務質問するなりするしかない

というかんじ。まあ保安検査じゃなくて車内で職務質問するとか、いろいろできることはあるんじゃないかなとは思っている。

いつも疑問に思うのは、保安検査の話になると必ず涌く「乗り遅れたらどうすんの?」という話。
乗り遅れる!とかそれ安全の方が大事じゃない?優先順位間違ってますよね?という感じ。というか、鉄道は容易に時間変更できるんだから保安検査対象になった時点ですでに変更不可な状態でも後続の指定席指定可能にするとかいろいろやり方あるんじゃないですかね(座席位置の属性は変わっちゃうとは思うけども)。まあ北海道新幹線の場合は後続列車がすぐ来ない問題があるので、早く改札通ってもらうしかなさそうではある。

2.JAL/ANAのアルコール問題

travel.watch.impress.co.jp

ANA、パリ支店長が酒酔いで乗客けが ワイン6杯、諭旨解雇


問題としてはJALの方が大事になったけど、まあどこの会社もあるというのは聞いている。管理が厳しくなる方向に向かうんだろうけど、それで十分とは思えないっすね。ステイ先での行動を制限するのも労働法規との兼ね合い的にどうなのって話もあるし法律で規制するしかないんじゃないでしょうか。
この件でびっくりしたのは日本の航空法だと数値的な決まりがないってところ。それってつまり海外の会社のパイロットが酩酊した状態で操縦してても強制的に乗らせないってことができないってことなのでは?(法的根拠は今もあるけど、数値で決まってないと検査もしにくいでしょう)。

航空自体の安全性にかかわる話なので、エアラインだけでなく法律面からの縛りもした方がいいと思ったよ(→する方向で動いている模様)。

上記の新幹線の件といい、公共交通機関の安全性への疑念が生まれた年だった。

 

3.ブリティッシュエアウェイズ・SPGの情報漏えい

news.mynavi.jp

japan.cnet.com

どちらも該当しており、そのせいでクレジットカードを再発行する羽目になった。こういうのは本当に困るんだけど、うんちなのはどちらも補償する気がどうも無さそうなところ。マリオットにいたっては謝罪メールすらない。
情報を収集する企業である限り、こういったトラブルが起こるのはまあ仕方がないとは思うんだけど、そこからどうするか?ってのが大事だとは思うんだよね。BAはまあ謝罪メールよこしてきたのでいいんだけど、マリオットは合併とかしてる場合じゃないんじゃないですかね。
システム面もかなり混乱しているし、客離れを起こしそう。


4.JALの国際線特典航空券制度改定・特典航空券PLUS導入

 

kinako-yuta.hatenablog.jp

 


これは個人的にはあんま…なんだけど、じわじわと効いてきそう。
この件といい、キャンペーンといい、客の選別をする段階に入ったのかな?という印象。おそらくAIで何らかの結果が出ているんじゃないでしょうか(ぼくなんて排除される側の人間だから恐ろしい)。他社から取るのも難度が上がっているようで。
予想としてはそのうち電話すると人によって表示額が変わるようになるんじゃないかと思っている(ステータス+本人のJALからの評価で変動制、みたいな)。ただ、これで客離れが起きそうなので経営的に悪影響を及ぼさないかが心配。3年後あたりが怖い。


5.FOP2倍キャンペーンの公表遅れ


この件、12月18日に公開された。前年と比べると半月くらい遅れたってのはなかなか白熱した議論が社内的に行われていそう。
特典航空券の件もそうだけど、おそらくAIで「特典ばかり取る客は金にならない」「他社から特典で取るやつは金にならない」「この発券地で買う客は金にならない、ダイヤでもゴミ」「日本発でビジネス買う客はサファイアでも大事にしないと」とか、重み付けをされて客を選別する段階に入っているんじゃないかな。
たぶんこの辺の成果は座席コントロールにも出ていると思われる(ぼくの場合、インボラは2018年2月を最後にされておらず、あとは隣席ブロックのみ…)。安い運賃で効率よく…なんてやり方だと評価が落ちる時代なのかもしれない(そこまでJALに操を立てる客がいるとも思えないけど)。電話でのキャンペーン登録もそのうちできなくなりそう。

この辺特典航空券との絡みがあるので、変化にいい意味でも悪い意味でも期待したいところ(身の振り方も考えないとね)。
こういった変化はおそらく他の会社でも起きてくると思われるので、マイレージでおいしい思いをできるのもあと数年程度になるんじゃないかと予想している(変化が遅い会社やとりあえずマイル売って現金を確保したいような会社を探してうまいことやっていく、みたいなことは当分はできるとは思うけど)。

 

6.ANAの運賃制度改定・特典航空券制度改定/SFCでのPY無料座席指定の廃止

www.ana.co.jp

ANAは国内線特典航空券での前便変更を塞いできた。JALも一度塞いだけどすぐ戻しただけに、こちらも戻りそうな予感。
運賃自体は国際線同様355日前から購入できるようになったけど、支払いサイトを早くして手持ちの現金がとにかく欲しいように見えてしまうのは気のせいでしょうか。
それはそうとANAの特典航空券の検索のしやすさは本当うらやましい。
おそらく国際線の制度もJALの動向を見て変態的な乗り方あたりは塞いでくるんじゃないかなぁ。

www.traicy.com

国際線ではANAの上級会員、スーパーフライヤーズカードメンバーのベネフィットとして提供されていた「ANA国際線利用時のプレミアムエコノミー無料座席指定」。これが廃止されることに。
実際に廃止になるのは来年の話だけど、これ目当てでSFC取った人もそれなりにいるようでかなり話題になっていた。
有償でもそれなりに売れるのか、それとも「高い運賃なのに指定できないんだけど…」とか「ガラガラなのになんで指定できないんだ!」とブチ切れる客の対応に疲弊しているのかは分からないけど(個人的には後者だと思っている)、まあベネフィットが削られるのはつらいところ。

おそらく実際の運用としてはダイヤモンドやANAからの評価が高い顧客には従来通りPY座席を用意して、そうでない客には解放しないみたいな運用になるんじゃないかと思っている(この辺JALとANAは考え方が似ていそう)。
まあ、ANAからの評価が高いであろう企業ユーザーが指定できなくて、特典で乗っている客が解放時間に張り付いて指定するってのもおかしな話なので、これは仕方ないんじゃないかなぁとは思う。

なお、なんで「有償でもそれなりに売れる」ではないと判断したかというと、JALの新しい機内仕様ではプレミアムエコノミーの設定がない機材ができてきているため。おそらく機内の専有面積の割に、増収に結びつかないのではないかと考えられる(実際、もっと昔から導入していたターキッシュあたりもやめているし)。


7.ANAのプレエコ新運賃「N」

さらに、ANAのプレエコは新運賃が出てきて、積算率はなんと70%!JALも追従したりされるととても困る。
まあなんというか、ANAはマイルを変な方向からばらまく割には搭乗する客には厳しいですね。
ハワイでキャンペーン打ったりするための事前準備だったりするのかな、という気もする。


8.ANAのA380の機内座席配置発表、「ANAカウチ」登場

www.ana.co.jp


まあおおかた予想通りの機内だったけど、予想外なのが「カウチ」。ニュージーランド航空からわざわざ名前借りてるらしいっすね。
カウチはももの部分を跳ね上げて座席をフラットにして、エコノミーでもゴロンと転がれるというアイデアで、ニュージーランド航空が採用したやつですね。

それはともかく、いろいろな(経営とか混雑とか)期待、不安入り混じる機体ではあるけど、とりあえずビジネスクラスの安売りはよ!ってかんじ。エコノミーはスペック的にはいいけど、混雑とかトイレとかいろいろ大変そうなので乗りたくはない(カウチは試してみたいので、そのうち乗りに行くかもしれない)。


9.JALの新仕様機材2種類/JACの新機材

機内座席配置 - JAL国際線


JALの新しい仕様の機材は2つ。

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1つめが787-8の新仕様(E12)。ビジネスクラスのSKYSUITEとエコノミーのSKY WIDERの2クラス制。SKYSUITE仕様のE11からは1列+2席のビジネスクラスが減りプレエコは廃止。これによりC30Y156の186席と供給座席数は大幅アップ(E11はC38YP35Y88の161席)。プレエコは意外に儲からないんでしょうかね。路線としては長距離の需要が少なめのところ。…ところでこの機材を使用する予定の便でPYの予約持ってるんだけどどうなるんでしょ…。

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もう1つは777-200ERのW63/W64(この番号違いはクルーレストの有無、だそうな)。こちらはビジネスクラスのSKYSUITE3が26席(!?)とエコノミーの286席(!?)。JAL国際線では最大の詰め込み仕様が爆誕!!!!!
エコノミーがまさかのスカイスイート仕様ではないというアレさで、主に近距離路線やバンコクあたりに入るという話。うーん、これは乗りたくない…というかこれに乗るんだったらJALである意味がないんだが…という感じ。バンコク線でこれに当たったら嫌ダナァ。

ATR72-600(AT7)/ 機内座席配置

ATRについてはぼくがATR72は日本では飛んでない…みたいな記事を書いた直後にATR72-600導入発表されたので、個人的に印象深いだけ。まあぼくが乗ったのは-500だから(震え声)

 

10.スカイチームから中国南方航空が脱退

もともと中国にはスカイチームが2つ、スターアライアンスが1つという妙に偏った勢力図だったけど、スカイチームから脱退者が出た。
スカイチームの元締め的デルタ様と提携するのは東方航空ばかり、で、アメリカンと提携するにはスカイチームが邪魔なので…ということだそうな。
かといってこれで南方航空が即ワンワールドに来るか?といわれると微妙な気はする。ワンワールド他社との提携はそれなりにあるし、入った方が自然ではあるけど現代はすでにアライアンスの時代ではないし、そもそも近くにはキャセイがいる。キャセイにとっては邪魔な存在になりかねないし、どうなるのかな(個人的には入って欲しいし、60%くらいの確率で入るとは思っている)。


まあ全体的な話としてはこれくらい。これに付随して以下の話。

 

アライアンスの崩壊?

上記の南方航空のスカイチーム脱退のほかには、カタール航空が「ワンワいる意味ないからやめるわ(チラッチラッ)」とまた騒いでいる。実際やめてもそうでなくてもあんまり変わらない気がするけど、確かにカンタスはエミレーツと組んでいたりしてアライアンスに入っている意味は薄いのかもしれない。日本からだと中東やエジプトあたりは便利だったのに、カタールと周辺諸国とのゴタゴタでその辺の路線なくなっちゃったしあんまり痛手に思う人は少ない気がする。
提携関連ではJALとアエロフロート(これ結局どうすんねん!)、中国東方航空とのJVやANAとベトナム航空の提携の件といい世界中でアライアンス外での提携が活発になってきている。

また、ワンワールドはワンワールド・コネクトの仕組みを作り出した。
これはスポンサー社以外の会員社とその顧客はメリットが制限される仕組みであり、ワンワールドのアライアンスとしての共通のサービスを放棄してよりジョイントベンチャーの仕組みに近い方向に振ってきた、とも考えられそう。
しかしこうなるとアライアンスに加盟している意味はあんまりなくなってくるわけで…。そんな中ロイヤルエアモロッコの加盟。

これらを考えると、アライアンスは
・先進国ではアライアンスは既に意味を失っており、JVでより強固で有利な提携を模索する時代
・途上国ではアライアンスは知名度向上やサービス向上に意味があり、世界標準になるために必要な仕組み

という状況に向かっているんじゃないかな、と思った。先進国のエアラインは途上国のエアラインに塩を贈るような状況になってそう。
しかしアライアンスの仕組みが意味をなさなくなってくると、FFPの選択も迷うところ。

しかしスターアライアンスはあまりこういう動きがないですね。航空アライアンスvsJVで収益まで共通化された関係、どちらが勝ち残っていくのかは気になるところ。乗る側としてはベネフィットがわかりやすく共通化されているアライアンスの方がありがたいけど…。

 

2019年の気になるニュース

気が早い話ではあるけど、2019年に予定されていることがいくつか。

A350-900導入、国内線投入(JAL)
JALは国内線の777-200の更新用機材としてA350-900を導入する。777-200の後継ってことはたぶんファーストクラスも付くんじゃないでしょうか、わからないけど。
機内仕様がどういう感じになるのかは楽しみ。そんな革新的な仕様にはしないだろうけど、飛び始めたら乗りたいな。あとは777-200をどうするのか。
個人的には浮いた機材で国際線増やせよと思うわけだけど…やらないんだろうなぁ…。

A380就航(ANA)
たった3機しかないのに機内の座席仕様だけで盛り上がっちゃう巨大機材A380、忘れている人もいるかもしれないけど実は来年就航。
3機あってホノルルだけなのかはよくわからない。どうなるのかな。

787の国内線仕様(JAL)
伊丹線用に787が入るそうな。ところが新機材の導入計画的に数が合わないらしく、どうやら国際線から持ってくるのでは、という説がわりと濃厚らしい…。シートやWi-Fi等を国内仕様にするのか、E03あたりの仕様でそのまま飛ばすのかはわからんですね。

羽田ウィーン線、深夜便で就航(ANA)
個人的にはこれは成功してほしいと思っていて、もっと夜行便の選択肢を増やしてほしい。マジで。
JALのロンドン線が787-8になっていることを考えると需要的には厳しいのかもしれないけども。

成田シアトル線、787-8 E12で就航(JAL)
787の新仕様はこの便と一緒に発表されたので。それにしても路線の展開が遅い…。


まあこんなところ?各社ともに結構先を見据えていると思われる行動をしてきているので、ユーザー側も情勢をより注視していく必要がありそう