kinakoの便所の落書き

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電動キックボードシェアシステム「Lime-S」を利用した。おすすめしません

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こちらの記事↓にちょろっと書いた、最近流行の電動キックボードシェアシステムのひとつである「Lime-S」を利用してみた。

 

kinako-yuta.hatenablog.jp

 

 

 

電動キックボードライドシェアシステムLime-Sを試したけどおすすめしない

電動キックボードのシェアシステムの一つであるLime-Sをウィーンで実際に試してきた。そこで僕の中で出た結論が、「自分は選択肢のひとつに入れるけど、他人には危険すぎて勧められない」。現状では日本のように法律でがちがちに縛るというのが全世界的に必要だと思った。

 

 Lime-Sのつかいかた

使い方としてはまあかんたんで、登録してお金チャージして、キックボード側のQRコードを読めば利用開始。


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Scan to Rideをタップして…(画像は自転車シェアのLime-Eだけど共通のアプリ)


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車体のQRコードを読むと借りれる。

終了するときはスマホでロックして写真撮影。以上。


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安全な場所に停めたらロックして写真撮影。


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なおこんなかんじで、駐車禁止区域は赤く表示される。



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また、オレンジで囲われた箇所は歩行者天国。速度制限が自動でかかる。

 

Lime-Sの利点

公営のシェアサイクルの場合、基本的にはどこかの決められたポート間での利用しかできないが、Limeをはじめとした電動キックボードシェアシステムは邪魔にならない場所であればどこでも返却ができるという利点がある。
逆に言えば、決められたポートがないため、利用するのにスマホで場所を確認して、そこまで行かないといけないということで若干の面倒さがある。
車体が小さいため、仮に障害物があっても簡単に車両自体を動かせるのは利点。たとえば歩道でいったん休憩する、なんて場合には楽そう。自転車ではそうはいかない。
あとは立ち乗りなので、自転車と比べるとサッと乗れてサッと降りられるのも良さ。

 

車体はこんなかんじ。トラムが走ってる街には向かないと思います。

 

 


危険な電動キックボードシェアシステム

何がそんなに危険か?というと…ヨーロッパは石畳の道路が多かったり、そもそも路面の状況が良くない都市も多い。で、電動キックボードって車輪が小さいんですね。車輪が小さいからハンドルを取られまくる
で、実際転倒している人も見かけた。さらにヤバさに追い打ちをかけるのが走行帯の問題。
これは当然車道で自転車と同様に動くか、もしくは自転車専用レーンを走行する必要がある。車道走行時は当然ながら転倒したら轢かれるわけで、死亡か大けが確定。やばいっす(このリスクは自転車でもあるわけだけど、自転車の方が走行中の安定性は高いのでトータルのリスクとしては自転車の方が低い)。実際乗ってみるとわかるけど、走り出しと停止時の不安定性がとにかく不安になる。

 

今回利用したウィーンは自転車専用レーンや専用道が整備されており、そういった道では走りやすかった。

ところが、道によってはトラムの線路をまたがないといけなかったり、そもそもトラムに追われながら走るような道の作りをしていることもあって、怖い道もあった(そしてその道は石畳でハンドル取られるし振動で吐きそうに…)。

 

正直、海外で日本人がこれを利用するのはおすすめしません。危なすぎる。

なお、最近大口径車輪+サスペンション付きの車両がLimeから出てきており、その車両に当たった。

確かに日本で利用したものよりは段差に強かったかな。
2019年末には統一されるそうな。

 

こういうところ、本当に怖い。

 他の事業者のものよりはマシっぽい。優秀なサスペンションが入っているため、段差で転ぶことは少ない(転ばないわけではない)。

 

 


法律的にも微妙な電動キックボードシェアシステム

今回利用したウイーンは…乗るのにどうすればいいのか結局よくわからなかった(法的にいいのかとか)。ただ、メディア記事があったのでさすがにその辺は大丈夫だろうということで使った。↓の記事。

 

k-tai.watch.impress.co.jp

ところが、これがパリやロンドンとなると途端に法的にも怪しくなるようで…特にロンドンは違法みたいですね(そのためロンドンはサービスなし)。
また、事故も多発していて規制の話が出ているところもあるとか。
国によっては免許が必要らしいけど、注意が必要なのは「普通自動車免許から発行される国際免許証では二輪は運転できない」ところ。
まあ、こればかりはどうしようもなさそう。

 

ユーザーのモラルがやばい

 

で、電動キックボードシェアってシェアサイクルみたいにポートがあるわけではなくて、その辺に路駐なんですよ。路駐。
マドリードでは道路のど真ん中に置いてあるのを見かけたし、その辺に打ち捨てられているものもあった。
こちらの記事↓では川に投げ込まれていたり…。(電動キックボードは軽いので悪意ある第三者がかついで動かした可能性はある)

www.itmedia.co.jp


こういった悪行を許してしまうシステム設計なのが大変よろしくない。
この辺は自転車同様にポートにロックさせるようにすれば問題なさそうだけど、そうするとどこでも借りられるって良さは消えてしまうから業者的にはやりたくないんだろうけど。
そもそも本来走ってはいけない歩道での走行も結構見かけた。まあこの辺は日本の自転車も変わらんけど。


まだ人には勧めません

 

というかんじで、個人的な感想としてはまだ普及させてはいけないサービスだとおもいました。

正直なところ電動キックスクーター自体が「不安定」「危険」「荷物が積めない」「ユーザーに歩道を通らせる」という重大な欠陥を抱えた乗り物であると言わざるを得ない気がする。いや、これヨーロッパでは普及しちゃいけない乗り物だよ(少なくとも今の車両では)。
せめてもう少しこういった問題を解決して、さらに法律的な縛りを厳しくしないとダメな気がする。

 

 

日本でも自転車が走行禁止のところを自転車が走行しているところをよく見るけど、その問題を思いっきり大きくして、さらに法的な問題に違法駐輪や不法投棄といった考えられる問題点をすべて抱えたような、正に利便性でゴリ押ししているだけの闇サービスだと思った。

 


個人的にはこういう新しい乗り物って大好きだし、否定はしたくないんだけど…これに関しては今のような状態で普及させようとはまともな感覚をしていたら思えないと思います。
メディア記事等で素晴らしいみたいな取り上げ方をしているのも理解ができないし、こんなものを交通機関として出してきちゃう会社もどうなのよというかんじ(アメリカだとあんまり問題ないんでしょうか)。
まあそれを使ってるぼくはどうなのよ?とはなるけど…。

というわけで、利用はおすすめしません。また、違法である国もあるので、現地の法律はよく調べていかないとダメですね。

 

ただ、確かに移動は楽なので、使い方を選べば便利に使えるとは思う。

Lime側も色々と問題を解決しようとは動いているようで、歩行者専用のところでは自動で速度制限がかかったり、駐車禁止箇所が決められていたり、車両の改良も進めていたりする模様。様々な問題を解決できれば、短距離の移動での選択肢としておすすめできる日が来るかもしれない。