とても微妙なサービス扱いされているJAL Global Wallet。これ、案外使い道があることに気付いた。
MasterCard ContactlessカードとしてのJALグローバルウォレット
JALグローバルウォレットはマスターカードのコンタクトレス決済仕様である「MasterCard Contactless」対応。
グローバルウォレットのサイトで売りにされている両替レートとかその辺はともかくとして、このコンタクトレス決済機能がとても重要なんすね。
コンタクトレス決済には複数の種類があるけど、主なものはVisaが提供する「Visa Paywave」とMasterCardが提供する「MasterCard Contactless」。JCB?知らない子ですね…。
で、コンタクトレス決済はカード側に仕込まれているNFCによって、タッチで決済ができるというもの。非接触型ICカード(SuicaとかWAONとか)と似ているけど、ちょっと方式が違うのと、カード会社がやっているために世界中で使えるのが利点。
日本国内は…いまいち使えないけどね…。
で、何がいいかと言えば。MasterCardコンタクトレス対応の地下鉄やトラムではそのまま乗ることができたりするところ。
今回はミラノの地下鉄で利用できた。専用改札が用意されているため、改札の通過はかんたん。難点は、1人に対して1枚が必要なところくらい。あと、決済速度がSuicaと比べてめちゃくちゃ遅いので、専用カードがある国にそれなりに長期滞在するなら専用カードを作成したほうがいいっす。
JALグローバルウォレットの利点
で、コンタクトレス決済は基本的にクレジットカードやデビットカードなんだけど…タッチ決済はサイン等は特に求められないため、気を付けてないと結構やばいですね(実際、財布内に対応カードがある場合、衣服の上からハンディの決済端末を押し当てられるだけでトランザクション通ってしまう模様)。特にデビットカードは不正利用の補償がないわけで、銀行口座の中身を調節しておかないと大変まずいことになる(そういう面ではクレジットカードの方が有利ではある)。クレカにしても旅行中に決済手段の一つを塞がれてしまうのは結構面倒だしね。
その点、JALグローバルウォレットは自分でチャージした分しか使えない。ショッピング+ATMコースでなければ、ATMでの引き落としもできなくなる。少なくともチャージされている分だけしか被害に遭わないのは利点。
そのかわり、デビットカード不可のサービスでは決済ができない、ということもある。聞いた中では高雄では使えなかったとか?(ぼくが確認したわけではないので真偽不明)。
個人的には、ショッピング専用コースで利用して、
5000円程度チャージ→現地通貨へ両替→交通機関のコンタクトレス決済で使用→安全な場所で再度チャージ
みたいな使い方がいいんじゃないかなとおもいます。
ちなみに、MasterCardコンタクトレス自体はApple Payでも利用ができる。ただ、このグローバルウォレットを介した方法ならマスターカードを持っていなくても大丈夫で、国際ブランドがVisaのJALカードからもチャージが可能(ショッピング専用コースのみ)。
対象カードならMasterCardでなくてもチャージ可能(ショッピング専用コースのみ)
ショッピング専用コースでクレジットカードチャージに対応するのが
JALカード
- Visa
- Master
セゾン
- Visa
- Master
- JCB
UCカード
- Visa
- Master
の3つ。これ以外のカードはMasterCardのみ。
…JALカードのJCBとアメックス、ダイナースは非対応。うーん。
まとめ:JALカードユーザーならコンタクトレス決済に手軽に対応できる
というわけで、対応のMasterCardをいちいち作るほどでもないけどコンタクトレス決済を使いたい人や、JALカードユーザー(ただしVisaかMaster)で新しくクレカを作りたくないけどコンタクトレス決済の手段が欲しい人にはちょうどいいサービス。
ぼくはMasterCardはあるけど、カードがコンタクトレス非対応+Apple Pay対応端末非所持という状況なので、結果的にグローバルウォレットを作って良かったというかんじ。
正直さっさとJALカードにVisa Paywave付けろよって気もするけど(ANAカードはコンタクトレス対応カードあり、でもぼくのANAカードはJCB…)、コンタクトレス決済はメインカードではちょっと使いたくないので、メインがJALのVisaとかMasterの人ならこれでいいかもしれない。