加算運賃が170円→50円に値下げされて、品川から287円になる。
京浜急行・京急空港線の加算運賃値下げ
京浜急行電鉄は2019/10/01より京急空港線の加算運賃を引き下げると発表した。というのも加算運賃は京急空港線の国内線ターミナル(改称予定)駅への延伸時に設定されたもので、つまり「延伸工事による設備投資にかかった諸費用を回収する」目的で設定されていたもの。170円だったものが150円値下げされる。これにより、品川-羽田空港間は410円から290円(紙のきっぷの場合)、もしくは287円(ICカードの場合)に値下げされる。
そもそもこの加算運賃がかなーり不透明とか、値下げのタイミングとか(どう考えてもJRの羽田アクセス線をけん制する目的)いろいろな問題はあるものの、ユーザーにとっては単純な値下げになる。
VS東京モノレール羽田空港線
東京モノレールの運賃は浜松町-羽田空港間が480円(きっぷ)、土休日の羽田空港→山手線内のみ500円が最安となる。
京急の場合は品川まで290円。池袋や駒込といった山手線の北側にでも行かない限りは(しかも土休日の空港発のみ)京急の方が安くなるため、東京モノレールには通常時は勝ち目がないっすね。JALマイルの問題があるけど、マイル付与はICカードのみで、マイルの入手単価を考えると微妙になってくる。
横浜は…まあもともと競争にならないからね。
いいことばかりじゃないよ、京急の値下げにより予想される悪影響
個人的には、今回の値下げのニュースはあまりいい話ではない。というのも、そもそも航空運賃に対して空港アクセスの金額なんて微々たるものなのに、値下げされたら旅客以外の乗客が空港へ向かう可能性が増える。さらにおそらくはモノレールから結構な人数が京急に流れることになり京急の混雑がひどくなると予想している。
なお、都内から空港までのシェアは現在でも京急がやや優勢。これが一気に京急側に傾くことは必至。
特に夜のエアポート急行は現在でも目も当てられないような混雑で、さらに途中駅への帰宅ラッシュも合わさっていつ喧嘩が始まってもおかしくないような殺伐とした車内環境であるのは利用したことがある人ならお分かりだと思う。正直あれよりも混雑するなら羽田深夜便で出発したくないなと思うレベル。
それにしても馬鹿みたいに羽田を増便しているけど、空港の収容能力とか大丈夫なんですかね…ってのは思うよね、ただでさえ混んでてあんま使いたくないとか思ってるんだけど…。
そもそも天空橋に商業施設を作っちゃったり、国際線ターミナル脇に新しい建物立てちゃったりと行き当たりばったりにしか見えない羽田空港、こんなところを本当に日本の玄関にするの?とか言いたいことは山ほどあるけど、まあ本筋とは関係ないのでお口チャック。
まとめ:競争が促進される…かは結構疑問
とまあこんなかんじ。個人的にはこれでモノレールの値下げなり、バスの値下げや本数の増加なりがされるといいかなとは思うけど…どちらも望みは薄そう。おそらくはモノレールの付与マイル増加とか企画乗車券の設定とか、そういった間接的な割引は増えるんじゃないかな、と予想している(東京モノレールはJR東日本の子会社という側面があるため、極端に劣勢になることは望まないはず)。あとは品川の乗り換えのダメさ加減と浜松町の乗り換えの容易さで攻めるとか…。まあ、モノレールユーザーにはプラスで、京急ユーザーには運賃面ではプラス、快適性ではマイナスになると思う。