沖縄のMaaSを体験してみた。
沖縄県の観光MaaS「沖縄CLIPトリップ」を試す
今回は沖縄県の観光MaaSアプリ実証実験に参加してみた。
そもそもMaaSって何ぞや?ってことだけど、MaaSはMobility as a serviceの略。直訳するとサービスとしての移動。
「一連の移動をサービスとして集約して、一括して提供する」という意味で使われている、かな。
公共交通や周辺のサービスを一括で効率よく提供することで、交通に関連する諸問題(渋滞・利便性・環境・交通格差等)を解決しようという概念。
対象となる交通機関は飛行機や鉄道・バスに限らず、タクシーやサイクルシェア、電動キックボードシェアシステムなんかも含まれる。
長距離(航空機・新幹線)-中距離(鉄道・高速バス)-短距離(近郊鉄道・地下鉄・路線バス・タクシー)-ラストワンマイル(タクシー・ライドシェア等)、これらを一括してひも付けるってかんじでしょうか。
どういうことかと言えば、従来乗換案内等でルート検索等は一括でできても、予約や支払いはそれぞれの事業者に対して行う必要があった。
それをまとめてサービスとして提供しようってことらしい。
で、観光MaaSは旅行で必要な移動手段と、観光等の周辺の事業までまとめて提供しようってことみたい。
今回は沖縄県で行われている観光MaaS「沖縄CLIPトリップ」を利用してみた。3月31日まで。
沖縄CLIPトリップでゆいレール・タクシー割引
アプリの機能としては、複数の交通手段によるルート検索、交通機関のキャッシュレス決済機能、観光情報の提供となっている(MaaSの理想から程遠いのはここではスルー)。
サンマリーナから空港まで検索した結果。バスは事前決済ができるわけじゃないし、正直なところGoogle Mapの方が便利でいいかな…(使い慣れているので…)。
タクシー検索。なお、このタクシー配車はJapan Taxiによるものだけど、既存会員もクレジットカードの登録が必要。
JapanTaxi側で配車しても300円クーポンがもらえるので、正直なところJapanTaxiで配車した方が便利かな…(GooglePay使えるし…)。
アクティビティ予約ができるところもある。
また、一部のスポットではアプリ上でのチケット購入も可能とか。
なお、実証実験の期間中はゆいレール1日券が半額、タクシー利用料金は300円引きとなる。
ゆいレールの割引はいいっすね。
沖縄県内では配車料金はかからないため、単純に割り引かれるかんじ。
まとめ:ゆいレール1日乗車券半額がうれしい
ゆいレール半額はうれしいんだけど、有人改札しか通れないというのがなんとも…なかんじ。ゆいレールはQRコード対応なんだから、画面にQRコード表示でいいと思うんだけどね…。
タクシーの割引はうれしいけど、同期間中にJapanTaxiでも割引があるので、あんま意味がない。
また、一連のサービスの予約ができたり…とかいう機能はまだまだ。
対応事業者が増えたら色々と便利になるかもしれないけど、その辺をこう…なんというか…。
ハッキリ言えば、アプリとしてはうんち。うんち以外の何物でもない。大して使いやすくない上に、有利なのは実質ゆいレールの1日乗車券のみ(しかも紙より劣る使い勝手)。これなら作らない方がマシ。
特にラストワンマイルの選択肢がタクシーしかないのがちょっとハードルが高い。ドコモのサイクルシェアとかその辺と提携できるといいのにな、とは思う。
まあ、実証実験中はゆいレールもタクシーも安くなるので、とりあえずアプリを入れとくのもいいかなとおもいます。
なお沖縄県ではレンタカーによる渋滞がかなり問題になっている。
そうは言っても、ゆいレールの混雑を見たら正直これ以上の公共交通機関の推進なんて無理だと思うんだけど。
それこそ普通鉄道を建設するとか(一応検討はしてるみたい)、ゆいレール3両化前倒しとかさらなる多頻度運転とか考えないと…。
もともとてだこ浦西駅そばの沖縄自動車道に高速バスやレンタカーの拠点を作るって話はどうなったんでしょうか、とかまあこんな小手先のことやってないでもっと金を使ってなんとかしろよと思わなくはないですね。はい。