kinakoの便所の落書き

飛行機、旅行、モバイルの話が中心。飛行機やホテルはあくまで手段であって目的ではないというスタンスで旅行したいんだけどコロナのせいでめちゃくちゃ。2~4日に1回のペースで更新(体調不良のため更新滞ることあり)。記事の中身は記載時点での情報です。JL-JMXと Marriott-Gold, accor-Silver,IHG-DIAAMB, Hyatt-Discoverist。訪問国数:23ヶ国25地域

電動キックボードは本当に危険か?国内のキックボード社会実験から考える

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「ノーヘル、右折OK…あまりに危険」電動キックボードの車道走行は禁止すべきだ なぜ許可されたのか理解できない (2ページ目) | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

こちらの記事だと危なすぎてヤバイ!みたいな書かれ方をしているけど、実際体験してみたらそんなことないやろ…と思ったので、記事にした。

 

 

 

 

 

電動キックボードは危険な乗り物か?

 最近話題の電動キックボード。

MaaS(Mobility as a Service:移動をサービスと捉え、出発地から目的地まで、さらにはその先までを包括して提供するという考え方)のラストワンマイル(電車やバス等を降りてから、目的地までの移動手段)の担い手や、都市観光のアクティビティとして注目を浴びている。

しかし現状の日本では原付扱いなので、諸々のめんどくささがあるほか、新しい交通モードであることから、どうしても否定的な意見が先行しがち(実際、ぼくも以前の記事ではそこそこ否定的な意見を書いている)。

 

以前書いたこちらの記事。

 

 

kinako-yuta.hatenablog.jp

 

以前のWindのキックボードは安定性が低く、さらに段差では思いっきり衝撃が伝わってくるものだった。これと、海外のLimeのサスなしタイプを使ったときの感想としては危ないなと思っていた。

Limeも新型は全然問題ないので、今回の実証実験でどうなのかは気になっていた。

 

で、今回は都内で実証実験が行われている「Luup」のキックボードを利用してみた。実証実験中は対象事業者のキックボードを利用する際に限り、ヘルメットは義務ではなく利用できる。使い勝手や細かいルールは上記記事や本文中の記事を参考にしてください。

 

 
「ノーヘル、右折OK…あまりに危険」電動キックボードの車道走行は禁止すべきだ なぜ許可されたのか理解できない (2ページ目) | PRESIDENT Online(プレジデントオンライン)

さて、こちらの記事。こちらに書かれているようなことが本当に起こるか?というのを考えていきたい。というのも、この記者は「元トラックドライバー」。職業ドライバーの常として、自分の立場に立った記事を書いてしまいがち

しかし自動車、とりわけ大型車を運転する側からは、車道は“気軽”には走ってほしくない。

文中にあるこの一言がすべてを物語っているとおもいます。

 

そもそも、職業ドライバーの遵法意識がそこまで高いか?と言われると疑問符が付く人も多いかなと思います。↓法律どころかモラルの問題でこういうこともあったし…(トラックじゃないけど)↓

 

kinako-yuta.hatenablog.jp

まあ、本筋じゃないのでおいときますが。

 

車両の安定性は改善されている

 以前のWindのものは確かに安定性がやばかった。そもそも手信号で方向指示させるのは無理があったし…。

しかしLuupのものはちゃんと方向指示器がついていたほか、前輪はサスペンション付き。段差も問題なかった。

記事中に荷物でふらつく話があるけど、これはチャリと同じ。積載量が劣るので、まあその辺は利用者への啓蒙が必要かとは思う。

個人的には荷物が無い場合、後方確認に身体をひねる必要のない(ミラーがある)電動キックボードの方がバランスを崩しにくいと思ったり。

 

横から段差に当たると危険だろうとは思うものの、ロードバイクでもそれは同じ(速度が出ている分、ロードバイクの方が危険)。ただ、通常のシェアサイクルよりかは弱いのは間違いない。その点も見越して速度を落としているんじゃないかとは思うけど…。

 

恰好の話もチャリと同じ。服をひっかけないよう…というのはそれは車の側が注意しないといけないことなんじゃないかなとおもいます。というかそんなぎりぎりで追い越しするなという…。

記事中には

アメリカのような広大で、自転車文化が根付いている国とは比較にならない。都市部においてもカーブや坂の多い日本と違い、道路が比較的道がまっすぐなうえ、ハイヒールやロングスカートなどでモビリティに乗っている人は皆無

 とあるけど、ヨーロッパは日本とわりと近いと思う(坂が結構あり、かつ狭い道が多く、交通量が多い)。普通にスカートで乗ってる人もいるし、アメリカの事例だけ出されても…という。

日本の天候由来の道路端の凸凹はその通りなんだけど、これも自転車同様。

 

ノーヘルは危険か?

これはまあ、自転車と変わらないかそれより安全なんすよね。

ただ、自転車と異なり「直立して」乗る上、速度制限がかけられている(今回の実証実験では15km/h)。

これがどういうことかといえば、自転車は頑張ればいくらでもスピードを出せる乗り物。

ところが電動キックボードは頑張ってもスピードは出せない。さらに、直立して乗るわけなので、転倒しそうになっても足が出せる(自転車と異なり、バタバタと小走りで踏ん張れる)。また、スピードが遅いからリスクとしては自転車より低め。

もちろん安全のことを考えたらヘルメットはあった方がよいけど、自転車とリスクは変わらないor自転車より少し低いくらいと考えられ、電動キックボードをことさら悪者にする意味はよく分からないとおもいます。

 

速度が遅すぎて危険か?

これに関してはNoと言える。というのも、他の交通の流れに乗れないのはその通りだけど、これってそもそも普通の自転車も流れに乗れないんですよね。

電動自転車であっても24km/h(これ以上出せるけど、アシストが切れてただのクソ重い自転車になる)、子供を乗せて二人乗りしているような自転車であればもっと遅い。

普通の自転車と比べたら速度としては同じくらい。交通の流れに乗れるのは正直、ロードバイクくらいだとおもいます。

 

※実際、ぼくは頻繁に平日昼間に23区内でシェアサイクルを利用しているけど、車に抜かれまくります

 

 

危険性に関しては大して変わらないし、そもそも自転車が車道を走るのは(本来走らなければならないのに)危険かどうかという話になってしまうので、特別危険とは言えないと思う(危険なんだけど、それこそ車の側の規制を強めるしかない)。

 

あ、右折に関してはやばいです。やらない方が良い。

 

問題がないわけではない

もちろん、電動キックボードが車道に出てくるには問題がいろいろあって、

  • シェアサイクルのような幅広車輪の自転車と比べて段差に弱い
  • 速度が遅い(せめてシェアサイクルくらいは出したい)
  • 雨に弱い
  • 駐輪場所の問題
  • 二段階右折ができない
  • 利用者側のモラルの問題

等々。ただ、今回のはあくまで「実証実験」なので、そのうち解決するんじゃないかなとは思っています。もちろん、利用者側への啓もうや制度の整備は必要ではあるけど、なんでもかんでも否定するほどじゃないと、ぼくはおもいました(以前のWindのものだと危なすぎてお話にならなかったけど…)。

 

 モラルも正直、ドコモのシェアサイクル見てると自転車も良いとは言えないので…(荷物が積みにくい分、UBER EATSの餌食になりにくい電動キックボードの方が良くなる可能性もあるのでは、とは思っている)。

 

というかんじ。まとめとしては「問題はいろいろあるけど、車道走行を禁止すべきと極端なことを言うほどではない」というところかな。なんか特定の記事をあげつらうかんじになっちゃったけど、こういう考えもあるということで(ぼくも全く問題がないなんて思ってない)。