ちょいと書いてみた。普通に勧めるならってところで。
JALとANAはどちらを使うべきか?
よく比較されるこの二社。実際どっちがいいの?
どちらも大して変わらないところ
- JGCとSFC
- 国内線での上級会員サービス
- 国内線普通席でのサービス
この辺は正直大して変わらない。
JGC(JALグローバルクラブ)/SFC(ANAスーパーフライヤーズカードメンバー)ともにサファイア/プラチナ達成後に対象のクレジットカードを作ると、カードをやめない限りは上級会員扱いされるもの。
席に関して言えば、JALは革張りでANAは布張り。ただしANAはハズレ席あり。777は避けましょう。
こちらがANA国内線。狭い。
こちらがJAL国内線。全然違いますね。
なお、両社ともに個人用画面付きの機材が増えている。
JALとANAの違い
・機内Wi-Fi
・クラスJの存在
・ファーストクラスとプレミアムクラスの違い
・就航都市
・アップグレードポイントの有無
・国際線プレミアムエコノミー無料アップグレード
・座席の広さ
・提携アライアンス
・マイルのためやすさ
・預け入れ手荷物のサイズ制限
機内Wi-Fi
飛行機でインターネットなんて使わねえよ!って人もいるかもしれないが、急用で使わなきゃいけない!ということがあるかもしれない。
無いよりはあった方がいいのは当たり前。
JALの国内線ではJAL本体運航の全路線でWi-Fiサービス・JAL Sky Wi-Fiが利用可能だ。(737-800, 767,777)
しかもずっと無料!
通信速度もJALの方が早いとの評判だ。
ANAは最近導入が始まったものの、まだまだ少ないのが現状だ→こちらも無料化決定、ただし対応機はまだまだ少ない。→増えたけど通信が遅い…
国際線では両社とも導入されている路線が増えてきたものの、ANAのWi-Fiサービスは機種によっては100MBしか通信できないものもある。
こちらも全体的にはJALの方が優れている。
クラスJの存在
JALには多くの路線でクラスJの設定がある。クラスJは1000円の追加で広い座席になり、マイルも増額されるサービス。
JAL Onlineに入っている企業の場合、クラスJ料金は無料になるため、企業ユーザーはこれを目当てにJALを利用する人も多い。
実際、広さは普通席とは段違いな上、頻繁に利用しても懐が痛まない価格設定なのが良い。
ファーストクラスとプレミアムクラス
国内線の最上級クラスであるファーストクラス(JAL)とプレミアムクラス(ANA)だが、同じようで結構違う。
JALファーストクラスでは
- ダイヤモンドプレミアラウンジ使用可能
- 荷物の最優先返却
- 最優先搭乗
- 食器に盛られた暖かい食事
プレミアムクラスでは
- SUITE LOUNGE使用不可
- 荷物の優先返却
- 優先搭乗
- 冷えた弁当→(ファーストクラス競合路線のみグレードアップ)
といった具合。運賃に関しても微妙に異なるものの、当日アップグレードはJALが8000円のANAが9000円(→これは2018年から大幅値上げ、最大15000円)となっている。
全体的にサービスはJALの方がよく、酒のラインナップ、座席、食事すべてにおいてJALの方が良い。
しかし、JALのファーストクラスは羽田発着の大阪伊丹、札幌千歳、福岡、那覇線のみの設定となっており、多くの路線にプレミアムクラスが設定されているANAの方が乗りやすくなっている。
また、ANAは格安運賃である旅割の一種であるプレミアム旅割でも取れるのも良いところだ(当日アップグレード改悪により、事前購入以外で買うのは馬鹿らしくなった)。
実際にファーストクラスを利用したときの話。
就航都市
就航都市に関しては、国内線においてはJALは九州の離島・沖縄の離島が強く、ANAは中部路線や羽田発の幹線の便数が多いってところ。
どちらかしか就航していない都市もあるため、よく行くところで選べばよいと思う。
また、国際線はANAの方が便数が多いが、JALはANAが就航していない路線もある(逆ももちろんある)。
この辺もよく乗る路線から考えればよいと思う。JALは特に中国本土・東南アジア路線は弱いため、そちらに頻繁に行くならANAの方が良い。
アップグレードポイント
ANA上級会員にはマイルのほかにポイントが付与され、アップグレード対象運賃での上級クラスへのアップグレードに利用することができる。
この点でANAの方が良い。
JALは結構前にこの制度自体がなくなったが、そのかわりに上級会員は国際線のアップグレードに必要なマイル数が減額されるようになった。
プレミアムエコノミー無料アップグレード
ANAの上級会員であるスーパーフライヤーズカードメンバー以上の場合、空席がある場合はプレミアムエコノミーへのアップグレードが可能。JALにはない魅力だ。→これはオークション制度の導入により、無償でのアップグレードは困難になった。
→アップグレードの制度はなくなることが決定している。
ただし、ANAの場合はマイルでのアップグレードができない(平会員は高い航空券を買うしかない)のと、シート自体はJALの方が断然よい。→アップグレード対象になった
国際線座席指定無料
ANAは運賃と座席位置により座席指定が有料になった。
JALは日本発の運賃では引き続き無料。ただし、非常口のように上級会員にしか指定できない座席もある。
座席の広さ
JALの場合、中長距離路線ではほとんどの便でSky Suite機材となっており、エコノミーでもシートピッチが33インチ〜34インチ、
787では横の席数が通常の3-3-3の配列から1席少ない2-4-2となっており、ゆとりがあるのが魅力だ(エコノミークラスでも48cm)。
ANAではJAL同様のゆとりがある機材もあるものの、787においては3-3-3の配列に31インチのシートピッチの機材で(787-8。787-9は34インチ)、しかも787は50機以上存在するためにつめこみ機材に当たりやすい(787と777の横10列仕様の横幅は国内線機材と同様の幅。プレエコでようやくJALのエコノミーとちょっと広い幅)。
特に上級会員でない(PYへのアップグレードが期待できない)場合はエコノミーの広さは重要になるため、つらいものがある。上級会員であれば(特にDIA)、乗り換えるうまみはないだろう。
JALのエコノミーは本当に広い。
また、ANAは2019年よりエコノミークラスの事前座席指定には追加料金がかかるようになった(特定予約クラス)。安い運賃で購入する場合、真ん中席においやられる可能性が非常に高くなった。
提携アライアンス
JALはワンワールド、ANAはスターアライアンスと提携している。
ワンワールドで有名どころというと、ブリティッシュエアウェイズやアメリカン航空、キャセイパシフィック、フィンエアーといったところ。
南米やオセアニアでは圧倒的に強いものの、アフリカや中国本土がとにかく弱い。→LATAM脱退!南米も弱くなった。
ワンワールドの利点としては、最上級会員のエメラルドだとファーストクラスラウンジが使用可能になるという点があるが、こちらは多頻度顧客にしか関係がない。
ワンワールドの良さは他社のファーストクラスラウンジが利用できるところ。
スターアライアンスは加盟社が多く、有名どころだとシンガポール航空、ユナイテッド航空、アシアナ、ルフトハンザといったところ。
ヨーロッパはルフトハンザやそのグループ、アジアではシンガポール航空にタイ国際航空、アシアナ航空、中国国際航空にエアインディアと圧倒的なネットワークを誇る。
そのかわりにロシアや南米には提携社が少なく、空白地帯だ。
スターアライアンスの方が魅力的ではあるものの、これも行くところ次第といったところ。
預け入れ手荷物の差
ANA国際線では、手荷物のサイズは158cm(3辺の合計)。
JALの場合は203cmで、JALの方が有利。また、個人的な印象としては、JALは荷物周りについては細かいところは見逃してくれることが多い。
個数については、JALはエコノミーで2つ、ビジネス以上で3つ。上級会員はさらに追加され4つまで。ANAは最大でも3つだ。
マイルのためやすさ
これは陸で「普通に」貯めるということを考えるとどちらも変わらない。
クレジットカードや電子マネーも大して変わらない上に、提携社もそこまで変わらない。
共通ポイントサービスはJALがPonta、ANAがTポイントなので、この辺の好みで決めてもいいのかもしれない。ただしJALに関してはツアープレミアムがあり、格安運賃で乗る場合でもがんがん貯まる。飛行機の乗り方次第ではJALが有利。
JALの場合
JALでマイルを貯める主な手としては
Amazon
Waon
Ponta(じゃらん・NTTドコモ・ローソンetc)
ANAの場合
ANAでマイルを貯める主な手としては
楽天
nanaco
edy
Tポイント(ファミリーマート・ソフトバンク・楽天トラベル)
といった感じ。
※2018年12月よりJALの国際線特典航空券は制度変更によりクセが強いものとなった。
マイル利用の面
マイルの使い方の傾向としては…
単純往復ではJALの方が取りやすい
特典航空券で複雑な発券方法をしたいならANA
というかんじ。それぞれの特徴を見てみると
JALの利点
エミレーツ航空ファーストクラス特典が取れる
中東のエミレーツのファーストクラス特典航空券が予約可能。実際に取れるかどうかはともかく、エミレーツのFを他社からとれるのは珍しい。
片道発券可能
国際線特典航空券を片道で発券できる。これはANAにはない魅力。
どこかにマイル
往復で6000マイルで、国内のどこかに飛ぶことができる特典航空券。どこでもいいから旅行したい!という時にはぴったり。
JALの欠点
必要マイル数の上昇
2018年12月よりJAL国際線では「特典航空券PLUS」が始まった。この制度変更により、JAL国際線に関しては必要マイル数が上昇することが予想される。実際繁忙期は買った方が安いレベルになった。
ウェブで完結しない旅程が多い
これが致命的な弱点で、提携社特典は少しでも複雑になるとウェブでは予約自体ができず、電話か有楽町のJALプラザに出向く必要がある。
なおこの場合でも発券手数料は必要で、上級会員でも例外はない。
ANAの利点
変態発券が可能
とにかくひたすら乗継…みたいな旅程を簡単に作ることが可能。飛行機に乗り続けたいタイプの人にはうれしい…かも。
この辺は詳しくは説明しないので興味があればググってみるといいと思う。
ウェブ検索が優秀
JALと違い、提携社特典でもちゃんとウェブ上で完結する。
ANAの欠点
国際線の片道発券不可
国際線特典航空券は必ず往復での発券が必要。普通に使うなら問題ないけど。ただ、海外発券をしたりとかするにはちょっと使いにくい。
前便変更不可
国内線特典の場合、JALは前の便に変更ができるが、ANAではこれができない。
よく乗る人、特に国際線エコノミーを頻繁に利用する人にとってはJALの方が有利になる
JALはJALカード会員向けにツアープレミアムという制度があり、2000円程度の年会費を支払うとツアーや先得、ダイナミックセイバーでの積算マイルが合計で100%になる。
(FOPは変わらず、キャンペーンボーナスとして付与されるためダブルマイルキャンペーン等の掛け率からは外れる)。これを利用すれば安い予約クラスで予約しててもマイルをもりもり貯めることが可能だ。
また、JALは国際線エコノミークラスがANAよりも快適だ。普通に使うならJALの方が有利になるだろう。
とはいえ世界的にマイレージプログラムは改悪される方向にあり、どちらも条件が変わる可能性が高い。
まとめると
と、いろいろ書いてきたが…自分が乗りたい路線に飛んでないと意味がないので、飛んでる方を選べばよいとは思う。
国内線で安い運賃を使ったり、国際線でエコノミークラスを主に利用する場合、JALの方が座席や運賃の面でゆとりがあり、おすすめだ。
人的なサービス面は正直人によるので何とも。まあ、あとこういうのは好き嫌いあるからね(実際、JALの調査では航空会社を選ぶ基準はサービスよりも好き嫌いの方が比重が重いとか)。
といった感じ。
JALの国際線エコノミーは座席が広め。
JAL,ANA共に制度面で激動の時代を迎えているので、最新の情報に注意。